ここではCPUがどんなものか、何をチェックすれば良いのかを簡単に解説しておきます。
そして、デスクトップPC向けとノートPC向けという形で分けて、それぞれ最近のCPUのうち代表的なモデルを紹介します。
筆者は一般人で実機でCPUの性能を調べたわけではないですが、スペックを並べて眺めるだけでも、多少なりとも購入の際の参考になるのではないかと思います。
CPUとは何ぞや?
パソコンのパーツのうち、CPUは演算処理を行うものです。
つまり、性能の良いCPUを使えば、パソコンの処理が速くなるということです。
また、性能の良さについて、おおまかに処理能力と省電能力があります。
CPUには型番があり、例えばi7であっても、それに続く数字などが異なると、性能が異なってきます。特に世代がかなり古い場合には注意が必要です。
型番をそれなりにチェックしていれば、新しいのか古いのかなど、大体の性能が分かります。
- ○○GHzは動作周波数(高いほど処理能力も高い)
- コア数/スレッド数(多いほど処理能力が高い)
- TDP(高いほど発熱しやすい)
- 統合グラフィック(数字が進むほど能力も高い)
周波数やTDPは、負荷の低いときと高いときの数字を記載しています。
デスクトップPC向けのCPU
デスクトップ向けのCPUは、基本的に処理能力が重視されたものが多いです。
その中でも、パワーアップさせたKや、省エネモデルのTなどがあります。
ロースペックのデスクトップ向けCPU
CeleronのG4900は以前の標準モデルで、G5905は処理能力が上がったモデルです。
CPU | 周波数 | コア | TDP | GPU |
Celeron G4900 | 3.1GHz | 2/2 | 54W | UHD610 |
Celeron G5905 | 3.5GHz | 2/2 | 58W | UHD630 |
ミドルスペックのデスクトップ向けCPU
Core i3-10100は10世代、i3-10105はパワーアップしたもので、i3-12100でグラフィックが進化しました。i3では11世代の標準モデルは追加されなかったようです。
CPU | 周波数 | コア | TDP | GPU |
Core i3-10100 | 3.6-4.3GHz | 4/8 | 65W | UHD630 |
Core i3-10105 | 3.7-4.4GHz | 4/8 | 65W | UHD630 |
Core i3-12100 | 3.3-4.3GHz | 4/8 | 60-89W | UHD730 |
Core i5-10400は10世代、Core i5-1140011世代でグラフィックが進化、Core i5-12400は12世代のベーシックなi5モデルです。
CPU | 周波数 | コア | TDP | GPU |
Core i5-10400 | 2.9-4.3GHz | 6/12 | 65W | UHD630 |
Core i5-11400 | 2.6-4.4GHz | 6/12 | 65W | UHD730 |
Core i5-12400 | 2.5-4.4GHz | 6/12 | 65-117W | UHD730 |
ハイスペックのデスクトップ向けCPU
Core i7-11700は11世代、Core i7-12700は12世代でコア数が増えてグラフィックもパワーアップしました。Core i7-12700Kはパワフルタイプなのでゲームなどにも向いています。
CPU | 周波数 | コア | TDP | GPU |
Core i7-11700 | 2.5-4.9GHz | 8/16 | 65W | UHD750 |
Core i7-12700 | 2.1-4.8GHz | 12/20 | 65-180W | UHD770 |
Core i7-12700K | 3.6-5.0GHz | 12/20 | 125-190W | UHD770 |
Core i9-127900 | 2.4-5.1GHz | 16/24 | 65-200W | UHD770 |
確かにi9はコア数も多くて高性能ですが、コストパフォーマンスを考えるとi7の方がバランスが良い気もします。予算に合わせて決めると良さそうです。
ノートPC向けのCPU
ノートパソコン向けのCPUは、省エネタイプのものが基本となります。
モバイル用途ならTDPが低い末尾Uのモデルなどが良いです。
ゲームなどを視野に入れるなら末尾Hのパワフルなものが良いですが、モバイル用途には向かないかもしれません。
ロースペックのノート向けCPU
Atom x5-Z8350は、グラフィックは弱いですが、価格も安くて省エネ能力はとても優れています。
Celeronのうち、一般的な2コアのタイプとしてはN4000(旧モデル)とN4500などがあり、より性能の高い4コアのタイプとしてはN4100(旧モデル)とN5100などがあります。
CPU | 周波数 | コア | TDP | GPU |
Atom x5-Z8350 | 1.44-1.92GHz | 4/4 | 2W | HD400 |
Celeron N4000 | 1.1-2.6GHz | 2/2 | 6W | UHD600 |
Celeron N4500 | 1.1-2.8GHz | 2/2 | 6W | UHD |
Celeron N4100 | 1.1-2.4GHz | 4/4 | 6W | UHD600 |
Celeron N5100 | 1.1-2.8GHz | 4/4 | 6W | UHD |
他にPentiumのモデルもあったりします。あまり見かけないモデルのCPUのときには、一応どの程度の能力かを調べてみた方が良いです。
ミドルスペックのノート向けCPU
i3の代表的なモデルとして、11世代では、省電力モデルのi3-1110G4、標準モデルには、2コアのi3-1115G4と、4コアのCore i3-1125G4などがあります。
CPU | 周波数 | コア | TDP | GPU |
Core i3-1110G4 | 1.5-2.5GHz | 2/4 | 7-15W | UHD |
Core i3-1115G4 | 1.7-3.0GHz | 2/4 | 12-28W | UHD |
Core i3-1125G4 | 0.9-2.0GHz | 4/8 | 12-28W | UHD |
i5の代表的なモデルとして、省電力モデルのCore i5-1235U、パワフルなCore i5-12500H、高性能なバランスモデルのCore i5-1240Pなどがあります。
CPU | 周波数 | コア | TDP | GPU |
Core i5-1235U | 3.3-4.4GHz | 10/12 | 15-55W | IrisXe |
Core i5-12500H | 3.3-4.5GHz | 12/16 | 45-95W | IrisXe |
Core i5-1240P | 3.3-4.4GHz | 12/16 | 28-64W | IrisXe |
ハイスペックのノート向けCPU
i7の代表的なモデルとしては、省電力モデルとしてCore i7-1255U、バランスモデルとしてCore i7-1280P、パワフルモデルとしてCore i7-12700Hなどがあります。
i9の代表的なモデルとしては、Core i9-12900Hがあります。HKも基本スペックは同じです。
CPU | 周波数 | コア | TDP | GPU |
Core i7-1255U | 3.5-4.7GHz | 10/12 | 15-55W | IrisXe-1.25GHz |
Core i7-1280P | 3.6-4.8GHz | 14/20 | 28-64W | IrisXe-1.45GHz |
Core i7-12700H | 3.5-4.7GHz | 14/20 | 45-115W | IrisXe-1.4GHz |
Core i9-12900H | 3.8-5.0GHz | 14/20 | 45-115W | IrisXe-1.45GHz |